生還

hachiya2008-03-22

・・・というと大げさなのだけど、今まで飛んでて、一番怖い体験をした。
この日ついたら、なぜか滑走路で警察犬?コンテストが行われていたため、(1)審査中の犬を驚かせないよう、コンテスト競技中はフライトを控える。(2)滑走路の南はコンテスト会場に使われていたため、北半分部分だけを使って離着陸、と、少々特殊なコンディションだった。昼休みに軽く2本飛び、コンテスト閉会式が始まったのを見計らって15時半過ぎにフライト練習開始。上空は多少サーマルが残っていたものの、それほど悪くないコンディション。。。と思ったら甘かった。
着陸に向けてファイナルアプローチをしたところ、利根川の上の気流が変で、急に横風が吹きだす。まずいな、と思ってバンクをゆるめると横風で反対側に回されてしまい、あっという間に飛行空域外の土手の外に流される。
やばい、と思って立て直しにかかるが、土手の外はますます乱流になっていて、うまく機体が立て直せない。今まで見たことない角度で空とか地面が見える。たぶん60度くらいバンクしているな・・・状況は今までで最悪だな、とかレスキューパラシュートのこととか考え出したところで、やっとのことで機体が安定した。この間約2分は、必死に立て直しつつも、正直生きた心地がしませんでした。
今日になって、そのときの翼端に付けていたビデオを見ると、自分の操縦にもかなりのミスがあったことがわかる。まず、ロール操作が腕だけになっていて、バンクにはいるのための準備動作がきちんとしていないこと。また、不安定な動作に対してあわててしまい、過剰な操作になっていて、ますます状況を悪化させていること、とか。今乗っているラプターはそれまで教習で乗っていたパラソルとは違い、ローリングやヨーイングが出やすく、オーバーコントロールすると、不安定な挙動しがち、と頭では分かっていたはずなのに、パニックになっててきちんと身体が反応していなかった。

それでもなんとか立て直して、ランディング場に戻る。そのあと、反省と確認の意味で2回フライト。このときはスムーズに曲がることを意識して、基本に忠実に、かつ慎重に。

まあ、でも、今思うとこういうヤバイ経験もM-02のテストには役に立つ、とは思うのだけど。でもこういうのは正直もう体験したくない。

それと、このとき地上では横風ではあるものの、2m/sくらいでそれほど問題のないコンディションだったのだけど、上空はへんな方向に風が吹きまくっていた。これはこの季節特有のことだと思うけど、M-02で飛ぶときはトライクでの偵察飛行は必須だな、とかも思ったのでした。

業務ニッキ

昨日春分の日はおでこちゃんとニッキのお誕生会でして、原宿に行きました。
これ。
http://www.petworks.co.jp/doll/event/event02_pre.html
まあ、自社製品なのですが、参加作家の皆様の作品とかほんとに可愛かったです。あと、会場をお借りした6%DOKIDOKIさん、雨の中きてくださった関係者並びにお客様、ありがとうございました。と、この場を借りて言ってみたりして。
(それと休日出勤の人形部スタッフの皆様もお疲れさま)

・・・そして、そんながんばっているドール事業部の売り上げで作らせてもらっているOpenSkyですが、なかなかエンジン搭載型が難産でございます。
今日はオリンポスに行って、スケジュールの確認と予算の確認とか。
すでに大幅に予算が超過しているなか、まあ、なんとか今年の夏くらいまでには、とは思っているのですが。
あせって事故起こしてもしょうがないのですが、あまり長くなるとペットワークスもオリンポスもヤバイので、まあ、あせらず、そこそこ急いで、という方向でやっていきます。

こんな本読んだので、飛行機作ることの大変さをますます実感したりもして。
http://www.daiwashobo.co.jp/products/2008/03/book3859.php

ジェット版がこんなに遅くなっている内情をちょっと書くと、燃料搭載位置とか、脚のことで変更がでたりしているからです。最初はポッド下部に燃料タンクを置く予定だったのを変えたりとか、あと脚にサスペンションを付けたりとか(ハードランディングの際、折れた脚フレームが燃料タンクを突き破ったりすると危険なため)。

シミュレータとテストパイロット

ブルーインパルス編隊長および飛鳥のチーフパイロットを務めた原田実氏の講演記録。
http://homepage1.nifty.com/koyama_s/KASM_volunteer/ohanasi/003/harada.html

ーーー以下引用
こういったシミュレータ試験は、評価パイロットと飛行機の設計者とシミュレータのエンジニアがチームを組んで行う。
この場合、パイロットは誰でもよいかというと、そういうわけにはいかない。
まずその飛行機がどのような運用をされるかということをしっかりと知っていなければならない。 それから、いろいろな飛行機の操縦を経験していなければならない。 正確なデータを取るために、飛行機を設計者から指示された通りに正確に飛ばせなければならない。 そして理詰めに物事を見られる人でなければならない。 どこかおかしいことがあると、何で操縦が難しいのか、どこが拙いのかを判断できなければならない。 設計技術者とは技術用語で会話できる知識が要求される。
またシミュレータのことを十分に知っていなければならない。
更にチームを組める人でなければならない。

評価パイロットは、まだ飛んでいない飛行機を評価するので、間違った評価をすると、設計の進捗に影響を与える。 試験は極めて慎重に、真剣にならざるを得ない。 実際の飛行より緊張するものである。
しかしシミュレータに入力されているデータは推定値である。
またシミュレータの能力にも限界がある。
したがって、シミュレータ試験の結果が全て正しいとは、設計者もパイロットも確信を持っているわけではない。
設計者もパイロットも正直のところ実際に飛ぶまでは、少なからずの不安がある。

そうした不安を抱えながら、やがて初飛行を迎えるわけである。
設計者は自分たちの計算結果は正しかっただろうか、推定値は正しかっただろうか、パイロットは限られた条件の中でやってきた評価は正しかっただろうかと、一抹の不安を抱きながら、初飛行に臨むわけである。

しかしSTOL実験機の場合も、T-4の場合も、実際に飛んだところ、シミュレータ試験の結果と殆ど変わらなかった。 設計者やシミュレータ技術者の技術レベルは非常に高かったわけである。
STOL実験機の初飛行で飛び上がった直後、私が無線で地上に言った言葉は「シミュレータにそっくりだよ」という言葉であった。
これは設計者やシミュレータ・エンジニアを早く安心させてやろうと思っていった言葉である。
またシミュレータ試験の精度の高さに敬意を払って言った言葉である。

ーーーー引用終わり。
し・・しぶい。やっぱり作り続けないとこういう過去のいい経験も流れていってしまうんだよな〜とか思った。

3/8練習:飛行経験のこと。

土曜日は野田市スポーツ公園で練習。
予報では風はそれほど強くないはずだったが、現場では5m/s程度の風が吹いていたため、昼過ぎまで風待ちで待機。その間、前回不調だったエンジンのチェックとか出来たからいいけど。そのときはまったく快調で、どうやら暖気運転が不十分だったのでは、というのが今の自分の見解。とりあえず、今後とも機体組む前に、まずはトライク部分だけでの地上走行をやってみることにします。
飛行は計7本ほど。最初の5本はサーマルが出ていて乗ってても上空はがたがたで、あまり気持ちのよいフライトではなかったけれど、でもM- 02Jでの本番テスト飛行の前に経験値を増やしておくのは重要なので、練習フライトとしては良かったと思う。あまり良くないコンディションでの飛行経験も大事なもんで。いずれも6分程度で着陸。最後の2本は夕方で、風もやみ、非常に気持ちよいジョイフライト。それぞれ15分程度飛んだ。
それにしても春先は風が不安定でなかなか厳しい。今回も駐機中に2機ひっくり返ったりしたようだ。
パイロットの経験の目安として「飛行時間」があったりするんだけど、僕自身はこれでようやく単独では10時間程度です。(複座を入れるともっとあるけど)
これって、飛び始めたばっかりの鳥の1〜2日分くらいなんだろうなぁ、とか思うと鳥の諸先輩方に頭が下がる思いです。あんな強風の中よく飛べるなぁ、とか。

⊂二二( ^ω^)⊃ ブーン

陸訓練のため、こんなの作ってみました。

おお、案外リアリティがあります。すくなくとも、M-02の操縦感覚でいうと、
ジョイスティックよりずっと近い感じ。これは・・・いいかも。

では、本日の材料です。
<ハードウェア>
Windowsマシン(ビデオカードはなるべくいいの推奨)
Wii リモコン
ブルートゥースレシーバー(2000円くらいで買えます)
<ソフトウェア>
MS FS2004
http://www.microsoft.com/japan/games/fs2004/
※ちょい古いですけど、最新のFSXより、フレームレートが良くなります。
M-02Jモデルデータ
M-02データは以下にアップされています。
http://www.petworks.co.jp/~tanaka/data/data/M-02.zip
東京シーナリー(なくても可)
http://www.japanscenery.com/home_j.html
GlovePIE(必須)
http://carl.kenner.googlepages.com/glovepie_download
およびFS2004用スクリプト設定(必須。たぶん、これ))
http://www.wiili.org/index.php/GlovePIE:Flight_Simulator_2004
PPJoy(必須)
http://www.geocities.com/deonvdw/Docs/PPJoyMain.htm
・・・やる場合は、自己責任でおねがいしますね。

鳥頭だった

タイトルは、ああ、もうアホだ、俺・・・というようなポカをやったわけです。
日曜日は風がそれほど吹かなさそうだったので、五霞で練習。
予報と違い、なかなか風が収まらなかったのですが、午後2時過ぎにはようやく風も収まり、始めての場所なのでやや緊張しながらフライト。最初は、土手越えの横風でファイナルアプローチが全く決まらず、かなりひやひやしましたが、無線で指示してもらって無事に着陸。そのあとの2本は、自分なりにファイナルのパスを長めにとって無事着陸。
しかし4本目のとき、問題が発生します。機体の離陸直前で「ばこっ」という音が後ろからしました。
やばい、と思いつつもエンジンは回っているし、推力も出ているのでそのままある程度の高度を確保して様子を見ます。
地上からの無線でも「異音がしたので降りましょう」とのこと。その場で180度ターンし、滑走路上に他の機体がいたので、やりすごしてさらに180度ターン。とりあえず、エンジンはまだ動いていますが、油断ならないのでそのまますぐに着陸します。
地上について見てみると、プロペラにキズが。さらによく見るとプラスチックバックル+ナイロンの結束具が軸に咬んでます。あぶなーーい。そしてやばかった。
これ、駐機中に翼を引いて固定しておくために巻いていたものなのですが、自分でははずしておいてバッグにしまったつもりなのに(それは1回前の記憶でした)そのままになっていたのです。
始めての場所での緊張と、あとカメラの取り付け角度が気になっていたり、とかそういう雑事に意識が行って、肝心の飛行前確認がおろそかになっていたようです。
ダメ!絶対!
ということで今後気をつけるように>自分。
とりあえず、ちょっとでも心配事があったら、一度シートベルトはずしてもう一度しっかり確認すること>自分。

・・・それと、思ったのだけど、飛行中はどうしても鳥頭になってますね、俺。これは多分、フライト経路とか、今回の飛行の課題、とかのほうに意識が集中するからなんだと思うのですけど。安全面考えると、もう一人いつもいてクロスチェックする体制が必要かも、と思った。
(今はまだ教官が横にいるけど、OpenSkyのときの体制がまだ決まっていないので)

ミニモアを見にドライブ

hachiya2008-03-03

めぬまグライダーフェスタにミニモアが出る、
http://www.city.kumagaya.saitama.jp/kanko/guraider/saiten/gliderfesta2008/index.html
というのを知ったのは金曜日の深夜。
ミニモアは1930年頃ドイツで作られたビンテージグライダーで飛行可能な機体は世界に3機しかない、という貴重なグライダーです。個人的には、メーヴェのモデルになったのはこれなんじゃないか、と思っていて、本物を見るために翌日の朝レンタカー借りて、家族でドライブに行きました。
ミニモアについては、ここに詳しいです。
http://allabout.co.jp/travel/airplane/closeup/CU20030210A/
関係ないけど、土曜日の朝にレンタカー屋に残っていた車は新型プリウスで、始めて乗ったのだけどなんか不思議な乗り心地の車ですね。でもこれ結構好きかも。
それはそうと、12時頃会場についたら、イベントは強風のため中止になってました。せめてミニモアの展示がみたい、と思って探していたら、ちょうどケースにしまうところ。残念。木製の翼は、ちょっとだけしか見れませんでした。
ただ、その後撤収作業の人にご挨拶とか現オーナーの方(本多さんの息子さん)や整備士兼パイロットの中西さん(西日本航空協会に所属してるそうです)に自己紹介できたので、まあ、行った甲斐はあったかと思います。
その後、帰宅を兼ねて五霞と野田の飛行場に奥さんと娘を連れてドライブ。特に野田のほうは、寒くなくなったら子供連れて行く可能性もあるので、公園で遊んでくれるか見ておこうと思って下見に行ったのでした。
なかなか広い公園で、楽しそうに遊んでくれたので良かった。ここ、サクラの季節はなかなか良さそうです。
http://syk7.ciao.jp/chiba/noda/nodasports.html