朝、衛星の運用を見て、夜、衛星をおとす。

野田司令と一緒に東大の中須賀先生に会いに行く。
中須賀研についてはここ。
http://www.space.t.u-tokyo.ac.jp/nlab/index.html
あと、松浦さんの本、「こだわり人のオモチャ箱」にも中須賀研が載ってます。←お薦め。

コダワリ人のおもちゃ箱

コダワリ人のおもちゃ箱

現在、大学で極小サイズの衛星を作る、というムーブメントがあって、とっても興味深い。実際に彼らはキューブサットという10cm角のキューブサイズの衛星を運用している。今回、キューブサットが東京の近辺上空を通る時間に、運用の実際とか見せてもらった。
すごい。彼らは「設計して、作って、運用して」ということの厳しさとそれに勝る楽しさを知っていて、本当に気持ちのよい人たちだった。(といっても、今回お会いしたのはほんの数人なんだけど)

・・・今、僕がオープンスカイをやっていたり、次はロケットを作ろう、とか考えているのにはひとつのきっかけがある。それは、篠田太郎くんのパーソナル・サテライト・プロジェクトなんだけど。
http://www.nadiff.com/archives/2001/taroshinoda.html
エアボードは当時彼のいたハブジムに預けていたこともあり、1999年頃僕はこの「個人的にロケットと衛星を作る」という篠田くんのプロジェクトを知った。最初に知ったときは「なんて荒唐無稽な」と正直思ったのだけど、実際は彼のやろうとしていたことは、現在一部本当に実現している。当時、誰もアーティストや学生が本物の衛星を作れるなんて思っていなかったはずだ。

そしてその後、僕は篠田くんと龍勢を見に行ったりしているうちに、「じゃあ自分は飛行機をやろう」という決心を固めていくことになるわけです。その後、ガンダム展で一緒になったり、石川直樹くんを加えた3人で展覧会をやったりもしたのだけど、それは本当に嬉しいできごとでした。

そして、この日の夕方、今度はシンワアートオークションに参加しました。(客として)
http://www.shinwa-art.com/
ひとつだけ、すごく欲しい作品があったので。
ちなみにアートオークションに参加するのは初。
想像していたとおり、というか想像以上にすごい世界でした。
予想通り、奈良さん、村上さんの作品にはすっごい値段ついてました。特に奈良さん、小林さん、天明屋さんの作品は1000万円を軽々オーバー。なんというか、人の競り見てても「そろそろ中古マンション買える金額になってますよ〜」とか考えてどきどきしてきます。
それにしても思ったのは、買う方の視点から見ると、作品と言うのはちょっと株券に似ているな、と。
作品の値段というのは作家・作品の知名度や人気度とかも関係あるんだけど、なんというか株券みたいに、それが換金可能だったり、あとで値段が上がる可能性が高い、というのもオークションを活性化させるんだろうな、と。
もちろん価格が落ちる可能性はありますが、ある程度の作家であれば、上がる可能性のほうがずっと高いように思います。
あと、切なかったのが石田徹也さんの作品が予想価格60万円の十倍程度、600万円オーバーで落札された事。
http://ja.wikipedia.org/wiki/石田徹也
この方、2005年に若くして亡くなっていて・・・・
確かによい作品だとは思うのですが、だったら彼が苦しんでいた生前に買ってよ(もし作品が本当に好きだったらね)コレクターさん・・・みたいにちょっと思った。

と、そんなどきどきや切なさをよそに自分もひとつ作品を競ったのですが16万円で無事落札。あれ?ほんとうは予算15万円でそこ越えたらあきらめる、と決めていたはずなのに・・・やっぱり理性が飛んでました。
買ったのは、篠田太郎さんの「パーソナル サテライト プロジェクト#16」。あのとき、ハブジムで見た作品です。
いつか自分がロケットを作ったときは、買った作品を乗せて地球の周りを回したいと思います。
(あ、もちろん、作家に許可を取った上で、ですが)