JASRACって・・・

来月9月10日から大阪のキリンプラザで展覧会があります。
http://www.kirin.co.jp/active/art/kpo/art/schedule.html
そこでは実機2号機の展示とOpenSkyの新作映像を作って上映する予定なのですが、そのBGMとして、グロフェの「グランドキャニオン組曲」から、5分程度の曲「日の出」を選んでみました。
クラシックなんだけど、グロフェの没年は1972年なので、まだ著作権保持者がいるようだし、また演奏者の権利もあると思うので、ちゃんと著作権処理しておこうと思い、JASRACに電話。
担当の人の話によると、以下の3つの権利処理が必要らしい。
(というか、そういうのをまとめてやってくれるのがJASRACだと思っていたのだが・・・)

・基本使用料:これは「権利を持っているP社にそちらが直接聞いてくれ」と言われてP社の電話番号を教えてもらった。
・複製使用料:これはCDなどから別のメディアに複製するときに払うお金で、1本あたり2500円。今回はDVDにして上映するだけなので2500円。まあ、これはいいや。
・上映料:これは、東京ではなく、大阪のJASRACに払ってくれ、という話。しかも、制作者ではなく、主催者が払ってくれ(この場合キリンってこと?なぜ?)と言われた。そうは言っても、値段がわからないとそもそもキリンに頼めるかどうかもわからないため、概算の値段を知りたい、と交渉。ということで聞き出してみると料金は入場料、客席の数によって違うそうで、700円で10席くらい、そのほか立ち見で見るスペースは100m2くらいだと伝えると「では最低料金になりますので、演奏1回あたり240円ですね」とのこと。
・・・電話を切ってきちんと計算してみる。
1つの映像を15分と計算し、1時間に4回。11時〜21時まで開場なので10時間。会期が44日間なので、
4X10hX44daysX240円=42万2400円・・・・・ あははは。
ついでに、P社に基本料金について問い合わせしてみると、
「そういう場合、基本料金としては10万円ですね」とのこと。
合計52万4900円。
・・・はあ、そうですか。
10万円くらいは覚悟していたのだけど、
クラシックの曲を使うのに、こんな額になるとは。
もちろん、そんな予算はとてもないので、
この件で「日の出」の使用は却下。
いい曲なんだけどな〜。

追記:実は同じようなことが万博でもあって、そこでBGMの使用料を計算したときには著作権使用料はなんとおよそ700万円!の計算になりました。最初は計算違いかと思ってJASRACに確認したのですが「ええ、計算上はそうなりますね」とのこと。そんな額払えっこないので、結局は曲を宮崎貴士さんに書き下ろしてもらいました。結果的にはそのほうがずっとよかったのですけどね。
さて、今回も新曲かな。